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緊急即応体制を創る

2012/09/03

【避難所シミュレーション訓練】地域の意識向上につながる防災訓練を

9月1日は防災の日。

Civic Forceは、9月1、2日、静岡県袋井市で実施された袋井市主催の総合防災訓練「避難所宿泊訓練」に参加協力しました。

Civic Force と袋井市は、東海地震などの大規模災害発生時に備えて、2008 年に連携協定を結んで以来、大規模な災害が発生した場合を想定し、平常時から供給物資の備蓄や派遣人員計画の準備、訓練の実施、避難所での被災者支援など多方面で協力してきました。

当日は、袋井市指定避難所の一つである「田原農村総合センター」に、袋井市役所の職員、田原地区をはじめとする自主連合防災隊のメンバーら約60人が参加。従来の東海地震の規模を超える駿河トラフから南海トラフにかけての区域を震源とする巨大地震発生の可能性が示唆されるなか、先の東日本大震災でも課題となった長期間の避難所生活に備え「避難所宿泊訓練」を実施しました。具体的には、慣れない環境での避難者の負担を少しでも減らす避難所運営をシミュレーションするため、体育館に簡易ベッドやプライバシー確保のための“間仕切り”など各種資機材を設置して避難所の設営訓練のほか、災害用の備蓄食糧の炊き出し訓練、避難所運営ゲームなども行われました。

resizeDSC04931.jpgこのなかでCivic Force は、仮設シャワーブース2基と、更衣室として利用するエマージェンシーテント(緊急避難用テント)を設営・展示し、参加者に設置の仕方や利用方法などについて説明しました。仮設シャワーブースは、東日本大震災支援事業の一環で、被災した南三陸町に一時設置したもので、避難訓練に参加した地域住民からは、「東北では何カ月くらい使ったの?」「たくさんの人に平等に利用してもらうにはどうすればいいの?」など様々な質問が出たほか、利用者からは「今日は暑いからさっぱりした。寒い日でもお湯が出るから助かるね」などの声が聞かれました。

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このほか体育館で設置した“間仕切り”は、避難所をすばやく小区画に仕切り、避難者のプライバシーを確保して避難生活の不安解消につなげることができます。今回設置したのは間仕切りの中に大人3~4人が横になれるベッドがついたタイプ。参加者は「なかなか丈夫で寝心地もいい」「災害発生後すぐに体育館全面を仕切るのではなく、避難生活が長期化する場合に段階的に利用したい」「救急の患者や小さい子どもがいる親子などが利用できるのではないか」と活用方法について話し合っていました。

Civic Forceは、こうした防災訓練を通して地域住民の方々の防災に対する意識向上につながる取り組みを続けていきます。また、企業や行政、NGOなど外部機関との連携を強化し、いつ発生するか分からない災害に対する準備を、平時から進めています。

resizeDSC04950.jpg(袋井市が実施した避難所シミュレーションゲーム「HUG」ではグループに分かれて、実際に想定される避難所でのトラブルやその対処方法について話し合いました)