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被災地を支援する

2014/03/05

【東日本大震災支援】気仙沼うんめぇもんツアー開催!

DSC07851.JPGのサムネール画像美しい自然景観と世界的にも優れた漁場が広がり、この自然の恵みによって地域の産業が支えられてきた東北の太平洋沿岸地域。2011年3月11日の東日本大震災で壊滅的な被害を受けましたが、発災から約3年、復興に向けた取り組みは懸命に進められています。

今回は、2月に宮城県気仙沼市で実施された「うんめぇもんツアー」の様子を紹介します。

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DSC07862.JPG「これぞホントの鮫肌かー」と、おそるおそる黒々としたサメに触れる女性たち。サメの水揚げ量日本一を誇る宮城県気仙沼市で、2月22-23日の2日間、「気仙沼うんめぇもんツアー」が開催され、全国から30人が参加しました。その1日目、晴れ渡る空の下、青々とした大海原をバックにサメの野外解体ショーが行われ、見事な手さばきに歓声が上がりました。

サメ加工のCHUTAKA BRANDとして知られる「株式会社中華・高橋」は、フカヒレを主体にサメの各部位を活用したさまざまな商品を生産しています。髙橋滉社長(写真上・左から2人目)曰く、「高く売れる部位だけとってあとは捨ててしまうと思われがちだが、私たちはほぼすべての部位を無駄なく活用している」と言います。海と生きる街「気仙沼」のプライドと心意気を感じる訪問となりました。


DSC07906.JPGツアーでは、その後、東日本大震災被害調査・記録担当の学芸員・山内宏泰さんが案内する「リアスアーク美術館」や、俳優・渡辺謙さんが復興支援のために建てたカフェ「K-port」などを訪問。2日目には、「震災復興ガイド」の尾形幹男さんによるかたりべを通じて、震災当日の様子やその後の人々の暮らし、一人一人がどんなことを考えながら過ごしてきたか、普段はなかなか聞くことができない深く繊細な話を聞きました。また、唐桑町鮪立(しびたち)湾で牡蠣やホタテの養殖を営む「盛屋水産」の協力で、船に乗って牡蠣やワカメ漁を体験したほか、海鮮丼や郷土料理を出す「ばっぱの台所」で地元食材を使った料理を楽しみました。

神奈川県相模原市からツアーに参加した川村良子さんは、「震災後、ボランティアで最初に気仙沼に来て以来、今回で3回目。ツアーに参加するのは初めてでサメの解体ショーは珍しくとても勉強になった」と言います。千葉県松戸市の神谷真貴子さんは「初めて被災地を訪れたが、まだまだ被害の爪痕が残っていて大きなショックを受けた」と話しています。また、東京から夫婦で足を運んだ成塚祐介さんは「気仙沼にはもう10回くらい通って知り合いもたくさんいるが、ワカメ漁は初めてでとても貴重な経験ができた」と語っています。

DSC07884.JPG今回のツアーを企画したのは、気仙沼の観光復興のために官民一体となって立ち上がった「チーム気仙沼」。チーム気仙沼は、気仙沼市内の観光協会や商工団体、まちづくり団体、農水産関係者など、約40団体で構成されています。昨年Civic Forceも立ち上げにかかわった「リアス観光創造プラットフォーム」は、市の観光課と連携し、チーム気仙沼の運営事務局を担っています。「気仙沼うんめぇもんツアーは、ただ美味しいものを食べるだけでなく、地元に触れて人々と深く交流する点にある」と話すのは、気仙沼市震災復興・企画部震災復興支援チームの大矢根寿子さん。「参加者も一緒に復興にかかわる」きっかけづくりにしてもらおうと、単に被災した地域や観光スポットをめぐるだけでなく、モニターツアーとして実施されたことも特徴の一つです。

企画に協力したJTBコーポレートセールスの影山葉子さんによれば「通常のモニターツアーは集客に苦労することが多いが、今回は発売から約1週間で定員に達してしまうほどの人気。気仙沼を訪れたことがある人など全国の気仙沼ファンが登録する気仙沼市のメーリングリスト『気仙沼ファンクラブ』などから広報したことも良かったのではないか」と話しています。

震災発生からもうすぐ3年が経過します。Civic Forceは、被災地の復興に向けた取り組みを「東日本大震災・中長期復興支援」(リンク)の枠組みで応援してきました。今回のモニターツアーは、Civic Forceがこれまで関わってきた震災後の気仙沼市観光戦略会議やリアス観光創造プラットフォーム立ち上げなどの延長上にあり、被災地内外のたくさんの人々の思いが一つの形になったと言っても過言ではありません。気仙沼市観光課の畠山幹司課長補佐は「たくさんの人に支えられて、ようやく形になってきた。こうした取り組みをどんどん続けていかなければ」と語っています。

Civic Forceの中長期復興支援「観光再生プロジェクト」のこれまでの経緯についてはこちらをご覧ください。引き続き、被災地の復興を後押しする取り組みを続けていきます。