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2011/05/01

4月30日(土)現地コーディネーターとはどんな仕事?

 

 Civic Forceは、国内の大規模災害支援のための、企業・行政・NGO等の連携・調整機関です。これからの災害においては、行政だけでは支援が行き届かない危険性を目の当たりにしたことから、市民の力を結集し、災害発生時に迅速にかつ効果的な支援ができるよう平常時から準備してきました。

平常時の事務局は2名体制でしたが、現在は14~15人の専門スタッフが交代で業務にあたっています。今回は、少し現地スタッフの見えない活動をお伝えします。

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被災地では常時4~7名が毎日活動をしています。

ほとんどは国内外における災害や紛争支援の現場を経験しているスタッフで、今回の大震災にあたって集まってくれたチームです。現地ではいわゆる「コーディネーター」の役割を担っています。声なき声に耳を傾け、次の支援のあり方を見極め、本部と協議のうえ迅速に柔軟に実行します。被災者の多くの声は実直で切実な声です。その声を聞きながらも、少し広い視野で短中期の活動を組み立てていきます。

 

コーディネーターは、基本的に1人で稼動しています。地域や業務内容によって1日の動きは異なります。例えば気仙沼市大島を担当するコーディネーターは、朝10:00の便でCivic Forceのトラックとともに海を渡り、物資の受け渡しや現地ニーズのヒアリング、島関係者との協議を丹念に重ねています。漁業復興に関しては、別のコーディネーターが各漁協との協議に参加したり、漁協に属していない小規模な漁師さんと個別に話を聞きながら、支援のあり方を調査・議論しています。たえず本部である東京事務所と連絡を取りながら意思決定をして、次へ次へと事業を前に進めていきます。夜には現地チームがお互いの活動を報告しあい、日報にまとめ記録に残します。

その他、動画チームは、Civic Forceの活動内容を記録し、皆さんにいち早くお届けするために毎晩現地で編集作業をしています。最近では別に社会調査のために学識者2名に現地入りしていただき、産業復興の調査と提言をまとめてもらうなど、必要に応じて都度専門チームを組成して、活躍していただいています。

 

見えない活動の一部には、例えば資材の保管もあります。

手作りお風呂の設営に必要な資材は、これまで許可をいただき、歌津中学校外に保管していました。皆さまからの寄付で購入した貴重な資材ですので、台帳管理をしながら、無駄なく利用しています。4/30までに、その倉庫を別の場所に移動する必要があり、2日程度かけて資材の移動と倉庫の解体をしたりしています。

また、時折休暇をとることも安全管理の面でも、正しい判断をするためにも必要なことです。連休を活用してスタッフの入れ替えや休息も取るようにしています。

 

引き続き、被災者の皆さんや行政や企業等、地元関係者の皆さんとの丁寧な話し合いを重ね、復旧・復興に向けて必要な活動を常に見つめ、設計・実行していきます。現地の皆さんの想いに、災害復旧の専門性を活かして側面支援する姿勢を大切にしながら、取り組みます。

 

早くも5月になります。

南三陸町では、5月から月2回の広報誌が復活し、5月9日からは町内シャトルバスが運行を始めます。4月29日~30日には、全国の商店街などが特産品を持ち寄るテント市「福興市」が開かれ、合計で15,000人が来場されました。町内にあった「おさかな通り商店街」の皆さんが呼びかけた企画で、中には集団避難先からシャトルバスで来られた方もおられ、商売をして復興を、と活気づいた2日間でした。

しかし4月30日現在、南三陸町では、6,665人のかたが避難しています。うち町内には40ヵ所に6,116人、町外には5ヵ所に549人の皆さんが避難生活を続けています。そのほか、集団避難をされたかたは1,309人いらっしゃいます。

前向きな動きがではじめているものの、まだ避難所などでの不自由な暮らしが続いています。

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