災害支援のプロフェッショナル Civic Force(シビックフォース)

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活動報告

被災地を支援する

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2011/06/17

変わりゆく現地コーディネーターの仕事

震災から100日が過ぎようとしていますが、Civic Forceの現地コーディネーターの働き方も変わってきました。これまでは食料や暖房機器など緊急性の高い物資を大規模に送るほか、離島にとっての交通の要であるカーフェリーを手配し、少しでも快適な避難所生活を送ってもらうためにお風呂を運営するなど、緊急的かつ生活改善に着目した支援を展開していきました。今現在は、住居や雇用の確保など生活復旧・産業復興に動きだしている現地の方々に歩み寄り、どのような支援ができるかを専門家のアドバイスを受けつつ手探りしています。

生活復旧や産業復興には、これまで以上に入念かつ慎重な現地調査が必要となってきます。

生活復旧・産業復興は、その地域や家族の将来にかかわる重要なテーマです。自分の子供たちはどこに住まわせたいか、どのような街にしたいか、など中長期的な視点があって具体的な活動に反映されていきます。その土地に住み続ける人々が主役となる支援を行うためにも、その地域の歴史や人間関係をしっかり把握していく必要があります。

これまでのヒアリングによると被災地の大部分では、震災前から高齢化や商店街の衰退、後継ぎ不足などの問題は山積しており、地元からは復興のゴールは震災前の姿ではないとの声も聞こえてきます。

地域には町内会や消防団、婦人会や農業組合などたくさんのコミュニティーがあります。Civic Forceの現地コーディネーターは外部者として、既存の枠にとらわれないアイディアを持って、地元のコミュニティーと共に行動していく姿勢です。そのため、現地コーディネーターは、複数の方々から話が聞けるように心がけています。人から人への紹介で、少しずつではありますが、現地のネットワークを広げています。

同様に、ほかのボランティア団体との情報交換も重要です。がれきや泥撤去を行い被災者と直接コミュニケーションをとる機会が多い団体などからは、普段の活動では得られない視点に気づかされることもあります。いろんな立場の方からお話を聞けるよう、アンテナを広げて、各種会合に参加していきます。

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(活動を展開するボランティアの増加に伴い、会合も増えている)

緊急フェーズから復旧・復興フェーズに移行している今、外部者としては、時間をかけて情報収集のほか、ニーズ分析や将来事業の討議を続けています。復旧・復興フェーズにおいて、その主体となる地元コミュニティーそれぞれの立場を理解することに努め、議論を進めています。