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非常用トイレ4800回分を避難所へ 衛生環境改善の一助に
非常用トイレやオムツなどを避難所へ
能登半島地震の発生から5日が経ちました。
Civic Forceが参画する空飛ぶ捜索医療団"ARROWS"は、能登半島の最北端に位置する石川県珠洲（すず）市で緊急支援活動を続けています。
地震による住宅の倒壊や火災、津波の甚大な被害を受けた珠洲市では、市内に約50の避難所が開設され、人口の7割以上もの人が避難しています。避難所では断水の影響で水が不足し、特に避難所トイレの衛生環境が悪化しています。珠洲市までの道路の寸断で仮設トイレの配備が追いついておらず、「もう限界」との声も上がっています。感染症のリスクやトイレを我慢し水分を取らずに脱水症状を引き起こす危険性も懸念されています。
日本プロ野球選手会と立ち上げた選手会ファンドの支援により、Civic Forceは本日、避難所となっている飯田高校と緑ヶ丘中学校にそれぞれ2400回分の非常用トイレ（日本製）をお届けしました。佐賀の備蓄倉庫から搬出・搬送した今回の非常用トイレは、既存施設の洋式便器を使用して使う簡易トイレで、汚物袋や処理袋、凝固剤がセットになっています。凝固剤は、感染症の原因となる大腸菌、アンモニア産生菌、サルモネラ菌、黄色ブドウ状球菌等の菌に対して初期抗菌性・抗菌性の持続効果に優れています。
非常用トイレを受け取った飯田高校の教頭先生は「1回分のトイレを家族で3回使っているような状況で、とても助かります」と、ほっとした表情を見せてくれました。また、緑ヶ丘中学校の校長先生や地域の皆さんは「本当にありがとう、ありがとう」と、何度も伝えてくれました。そして、私たちが避難所を去ろうとすると、皆さんは見えなくなるまで見送ってくれました。
トイレを届けた根木は「東日本大震災以降、備蓄物資の整備に力を入れてきた。配備していた非常用トイレが役立ってよかった」と振り返ります。非常用トイレは昨年7月の九州豪雨災害の際にも、福岡県の病院などで支援物資の一部として届け、とても重宝されました。
またARROWSのニーズ調査に基づき、非常用トイレのほかに、オムツやおしりふ木、乳児用のミルク、ゴミ袋なども届けました。
健康相談カードと『避難所運営はじめてハンドブック』を設置
また、Civic Forceは本日、非常用トイレの支援と合わせて、避難所に健康相談窓口カードと冊子『地域防災リーダーのための避難所運営はじめてハンドブック』をお届けしました。
健康相談窓口カードは、災害時の避難生活において女性が抱える生理や性に関するデリケートな悩みや疑問に対し、助産師や薬剤師がチャット形式で応えるサービスの案内。2021年にCivic Forceと株式会社ネクイノとの連携協定締結によって実現した仕組みです（詳しくはこちら）。
また、冊子『地域防災リーダーのための避難所運営はじめてハンドブック』は、コロナ禍でCivic Force（旧A-PADジャパン）が作成したもので、避難者の問診の流れ、ドアノブや蛇口の消毒といった衛生対策、コロナが発生した場合の対応といった具体的な運営方法、業務の役割分担などを、イラストを交えて分かりやすく説明しています。物資や食料の受け入れの際、届いたものが依頼した物資か、無償の支援物資かを記入して管理するチェック表も付けています。
『地域防災リーダーのための避難所運営はじめてハンドブック』のダウンロードはこちら。
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