「カレーおいしかったです。ありがとう!」
今年1月の能登半島地震発生から4カ月以上が経ちました。石川県内の住宅被害は全壊・半壊など合わせて7万8,568棟にのぼり、今も4,600人以上が避難生活を余儀なくされています。
Civic Force(シビックフォース)は4月末、NPO法人み・らいず2を通じて、甚大な被害を受けた石川県七尾市に食料品や台車などの物資を届けました。
み・らいず2は大阪を拠点に障害のある子どもや不登校、ニート、ひきこもりなどに悩む若者たちを支援するNPO法人で、発災後の2月から職員や学生など20人以上を七尾市へ派遣。甚大な被害を受けた七尾市で障害のある人の生活や就労の支援、子どもたちの居場所支援などを行う一般社団法人ともえのサポートに入りました。
就労支援B型施設「えもる」を運営するともえは震災が起きた後も利用者やその家族などへの福祉サービスを続けており、み・らいずはえもるの利用者や職員へ物資支援を行ってきたほか、居場所を利用する子どもや困窮世帯、地域の困っている人たちにも必要とされる物資を提供してきました。
Civic Forceは4月、み・らいず2の要請を受けて、このたびレトルトカレー50個とお菓子10箱、台車4台、ストーブ10台、ウレタンマット10枚、スリッパ1箱、トイレットペーパー5箱、ボックスティッシュ5箱、子ども用サンダル5足、給水袋(10リットル)2箱を届けました。
ともえ代表の花田仁美さんは「震災で水が出ない世帯も多かったため、福祉施設に来ている利用者さんにはもちろん、ご自宅で過ごされている方にも物資を届けました。シングルマザーの親御さんなど困っている地域の皆さんに食事や離乳食を届けられて良かったです。本当に助かりました」と話してくれました。
また、み・らいず2の岩本恭典さんは、「七尾市での活動を通じて被災地での継続的な支援の必要性を感じました。これからも被災した方や被災地で活動する支援団体と連携を図りながら、必要な支援を届けていきます」と語ります。
これらの支援活動はオンラインのマッチングプラットフォーム「Good Links」を通じて実施しました。
今回、七尾市に届けた物資の中には、2011年の東日本大震災で被災した地域の皆さんから届けられた物資も含まれています。
「山のにんじんカレー」と「魔法のおかし・ぽるぼろん」です。山のにんじんカレーは、まだまだレトルト食品を食べることも多い能登の被災地において「野菜がふんだんに入っていて嬉しい!」と喜ばれましたが、実は材料となる野菜は福島県中通り中部・逢瀬(おおせ)町の「山の農園」で育てられました。
山の農園を運営するNPO法人しんせいは、21の障がい者団体などが集まって設立された「JDF被災地障がい者支援センターふくしま(当時)」の構成メンバーの一つで、2011年10月から避難した障がい者の集いの場づくりを開始。2013年からは就労に力を入れるようになり、お菓子や雑貨などを作って販売するプロジェクトを続けています。
しんせい代表の富永美保さんは「障がいのある人が、支援されるだけでなく避難先の地域に貢献しながら成長していくため、地域の遊休地の課題に焦点をあてて山の農園を開きました。お菓子づくりを皮切りに、捨てられていた規格外の野菜を使ったカレーの製作・販売も行っています。心をこめてつくったカレーを食べて、能登の皆さんが元気になってくれると嬉しいです」と話してくれました。
なお、しんせいの「山のにんじんカレー」と「魔法のお菓子ぽるぼろん」の提供は、住友金属鉱山株式会社のご支援により実現しました。
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