「避難先にも安らぎの場を」 珠洲のNPOガクソーに物資支援
今年1月に発生した能登半島地震から5カ月が経ちます。
CivicForce(シビックフォース)は石川県を拠点に活動するNPO法人ガクソーに支援マッチングプラットフォーム「GoodLinks」を通じて、BOXティッシュやトイレットペーパーなどの物資支援を行いました。
4月下旬、石川県金沢市にあるガクソーの拠点にお伺いし、発災直後からの支援活動について聞きました。
NPO法人ガクソー(以下、ガクソー)は、「関わる全ての人たちが夢や目標を描いてチャレンジを重ね、自らの役割や居場所を見つけ、助け合いながら、笑顔になれる社会」の実現を目指して活動する団体です。心身の障害や不登校、ニート、ひきこもりなど多様な状況にある子どもや若者を支援しています。
また、デザインやアート、建築などに造詣があるUIターン者が中心となり、空き店舗を活用した場づくりや学習塾などアートとデザインを中心にした様々なプログラムを企画しています。
ガクソーは、石川県珠洲市飯田町の大町通り商店街に拠点を置いていましたが、今回の能登半島地震で、珠洲市の拠点(事務所の建物)が被災しました。スタッフの中には、ご自身が被災した方もいます。
現在は、金沢市にある「HATCHi 金沢 by THE SHARE HOTELS(以下HATCHi)」に拠点を移して活動を続けています。
東京の株式会社ReBITAが運営するHATCHiでは、発災後、主に2次避難者の方の受け入れや、支援者の拠点としてさまざまな支援を展開してきましたが、被災したガクソーの支援活動に賛同し、子どもたちを一緒に応援しようと居場所を提供してくれました。
ガクソーは、発災直後は金沢市に避難してきた子どもたちに勉強を教える支援を行っていましたが、中には受験生もいたり金沢で被災した子どももいたり、さまざまな境遇の子どもたちがいることがわかってきました。
ガクソーの北澤晋太郎さんは、「被災して大変な状況にある子どもたちもいますが、なんとか乗り越えてほしい。助けられた経験を通じて、周囲を気遣ったり誰かにやさしくしたりできるようになるといい」と話してくれました。
また、ホテルを利用される避難者の方へも物資を配布しています。「利用者の方がとても多く、ティッシュなどの消耗品はとても助かる」とのことです。
ガクソーは避難している子どもたちへの支援が長引くことを予想して、今後も金沢市を拠点に子どもたちへの勉強スペースの提供や、二次避難者の方へ向けた事業を実施していく予定です。
GoodLinksを通じて届けた支援物資は、珠洲市の銭湯「海浜あみだ湯」でも活用されています。
Civic Forceは空飛ぶ捜索医療団"ARROWS"の一員として、1月から週に数回、あみだ湯の一角を借りて、銭湯に入りにきた地域の皆さんに物資を配布。避難生活の困りごとを聞きながら、タオルやビニールバック、シャンプー・リンス、下着、衣料品、衛生用品など必要とされる物資をできるだけタイムリーに届けてきました。
「お風呂でゆっくりしてほしい」 銭湯あみだ湯に空気清浄機を提供
発災から4カ月以上が経つ中、銭湯は多くの利用者でにぎわい、地域の方々の交流の場となっています。これからも私たちにできる支援を模索していきます。
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