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緊急即応体制を創る 物資支援 企業連携 Disaster Relief Hub

Amazonと災害時物資輸送訓練を実施

大雨被害を想定し、尼崎から佐賀へ災害支援物資を輸送

Civic Force(シビックフォース)は6月25日、ネット通販を手がけるAmazon、災害時に連携するNPO法人ピースウィンズ・ジャパン(以下PWJ)と合同で災害時物資輸送訓練を行いました。

訓練は佐賀県内で大雨による浸水被害が発生したと想定。24日13時頃にCivic ForceからAmazonへ避難所などで必要とされる物資の支援を依頼し、翌25日早朝に兵庫県尼崎市にあるAmazonのDisaster Relief Hub(災害支援物資の保管拠点)から支援物資を載せたトラックが出発しました。16時頃、Civic Forceが物資を保管する佐賀市内の佐賀女子短期大学内の倉庫に支援物資を運び込みました。

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佐賀県の倉庫前に到着したトラック

先月5月23日、Amazonは日本初となる災害支援物資の保管拠点として兵庫県尼崎市の尼崎フルフィルメントセンターにDisaster Relief Hubを開設しました。大規模災害時には、Civic ForceとPWJが被災地で物資の必要性を判断し、Amazonに情報を提供。72時間以内に物資が被災地へ配送される仕組みです(詳しくはこちら)。今回は、そのシミュレーションを行うことで実際の流れや課題を把握し、より迅速な支援を行うための初めての訓練です。

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佐賀の災害備蓄倉庫を案内するCivic Forceスタッフ

訓練を通じて“想定外”にも対応

25日はCivic Force、PWJ、Amazon災害支援チームのスタッフ約25人が参加。佐賀女子短期大学の学生ボランティアの方にもお手伝いをいただきました。

冒頭の座学セッションでは、実際に災害支援経験のあるスタッフを中心に被災地での物資支援について話し合いました。「被災地の現場で物資を届けた際、その場ですぐ別のニーズがあがってきたらどうする?」「物資の受け入れについて避難所スタッフとどうコミュニケーションする?」など、被災の現場や避難所で直面するニーズや課題を共有しながら、物資支援時の留意点についても議論しました。

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お互いが実際に被災地で対応してきた経験談などを共有した

なお当日は、15時頃到着予定だったトラックが渋滞により遅延。待機時間を利用して、物資依頼の手段や連絡方法の訓練について振り返りを行いました。荷受けの人員や時間が限られる中、災害時にも天候や道路状況等により物資の輸送時間が変更することがあります。「トラックが遅延した場合は誰が情報を把握して伝える?判断する?」などの課題を、進行中の状況と照らし合わせながら確認しました。

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Amazonスタッフからも改善意見が活発に飛び交った

寝具や衛生用品など約760点を災害備蓄倉庫へ

16時頃、輸送トラックが到着。尼崎のDisaster Relief Hubに保管されている、約50種類、合計約1万5000点の災害支援物資のうち、寝具・衛生用品など約760点が佐賀の倉庫に輸送されました。安全確認や誘導、運び込みなど各作業を確認しながら、支援物資を倉庫内に運び込みました。実際の災害時には、避難所などで同様の動きを行う予定です。

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トラックが到着

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フォークリフトなどを使って倉庫へ運び込む

Amazon尼崎フルフィルメントセンターの田中康弘代表は「初の災害支援訓練が実現できた。そのこと自体が大成功であり、今回の訓練を通じて見えた課題などを今後マニュアル化し、トレーニングを重ねていきたい。災害時にケガをせず安全に物資を配送できる仕組みをしっかりつくっていきたい」と話しました。

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「今まで紙面で支援物資のリストは把握していたが、実際にどういう形で届くか確認できてよかった。今後も訓練を重ねていきたい」(PWJの田邊圭スタッフ)

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「想定外も想定内にしていく」

Civic Forceの根木佳織代表理事は「ケガなく訓練を終えることができてよかった。想定していたスケジュールから大幅に遅れたが、災害時にはよくあること。想定外のことも想定内にしていく、という意味で今回の訓練をやった意義は大きい」と話しました。

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今回尼崎から輸送した物資は佐賀に保管し、災害時に使用する予定

本格的な出水期に入り、今後もより迅速な支援ができるよう輸送方法の改善を行っていく予定です。

Amazonがもつ物資、システム、ネットワークと、NPOが得意とする被災現場でのこまやかな支援。Civic Forceは企業とNPO、互いの強みを最大限に活用できるような支援体制の構築に力を入れています。

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