2019/11/02
被災地の学校再開と子どもたち
台風19号の広範かつ甚大な被害は、各地の子どもたちの生活をも一変させました。
被害を受けた宮城、福島、岩手、栃木、茨城県の小中高校は発災から約2週間後の10月25日までにすべて再開、長野市で被災した小中高4校も28日までにすべて再開にこぎつけました。一方、決壊した千曲川の堤防から最も近い長野市立長沼小学校では、今も自衛隊などによる土砂の撤去作業が続き、授業再開はまだ実現できていません。生徒たちは今、3キロ離れた柳原小学校の教室を間借りしながら勉強を続けています。
体育館用ワックスとモップをお届け
「大変な状況に置かれた子どもや親たちが少しでも元気になれる場を」 そんな思いを持つ大人たちが集まって、11月2日、同校の体育館で、小学生対象のミニバスケットボール大会が開かれました。
企画は、長野市のNPO「長野スポーツコミュニティクラブ東北(通称スポコミ)」のメンバーら。体育館周辺では一時、泥が10センチ以上積もっていましたが、同クラブやPTA・OBOGのメンバーらが自衛隊やボランティアとともに大量の泥を除去・清掃し、なんとか入れるようにしたそうです。しかし、1週間以上も泥水につかった体育館の床は、ささくれなどの痛みが激しく、子どもたちが利用するにはまだ安全な状態ではありませんでした。
そこで、Civic Forceは、スポコミのみなさんの声を受けて、体育館用のワックスとモップ5本を寄贈。11月2日の大会前には、昼夜急ピッチでワックスがけの作業が行われ、無事、開催にこぎつけることができました。コーチの長峰功さんは、「泥はまだ体育館の下にたまっていて対策が必要だが、当面子どもたちが体を動かせる場ができた」と話していました。
大会当日は、ボランティア団体による昼食の炊き出しも行われ、体育館には久しぶりに子どもたちの元気な声が響きました。
©長野スポーツコミュニティクラブ東北
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