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被災地を支援する

2019/11/13

【台風19号】「泥まみれだった家がきれいに!」ー黒子の支援(NPOパートナー協働事業)

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長野市北部災害ボランティアセンターの運営をサポート

記録的な大雨や暴風をもたらした台風19号の発生から、1カ月が経ちました。特に甚大な被害を受けた被災地の一つ、長野市北部では、連日たくさんのボランティアが訪れ、週末の多い時には2000人以上が家屋の泥出しや災害廃棄物の撤去などの活動を続けています。

「開設当初は混乱していましたが、ボランティアの力を生かすための受け入れ態勢は徐々に整ってきました」。こう話すのは、長野市北部災害ボランティアセンターの運営をサポートする青年海外協力協会(JOCA)の安部晋弘さんです。

長野市社会福祉協議会が運営する北部災害ボランティアセンターでは、地元の需要を反映しやすいよう長沼地区の5カ所に地域拠点(サテライト)を設置。このうちJOCAは、千曲川の堤防決壊地点から近い穂保の特別養護老人ホーム・りんごの郷に設置された「りんごサテライト」に入り、複数のNPOと協力しながら被害状況等を確認し、必要なボランティアの派遣を続けています。

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ニーズの把握にあたっては、同地域内5つの常会(自治会)の常会長と一緒に各戸を回って必要な人手や作業の進み具合を確認。また、JOCAならではのつながりとして、青年海外協力隊長野県OB会のメンバーらも、土地感やネットワークを生かして運営側のサポートを担っています。地域の事情に精通する地元の人々と協力することで、住民の安心感にもつなげています。

長野市北部の被災地では、家屋にたまった泥出しだけなく、各地に山積する大量の災害廃棄物が大きな問題となっていましたが、軽トラなどの車両持参で駆けつけるボランティアらによって、徐々に廃棄物の山は整理されつつあります。地域の常会長からは「以前よりも作業が効率的になってきた。これからも任せたよ!」との声も聞こえてきます。

被災した方のなかには、「一人ではとても片付けられなかった。こんなにきれいにしてくれて本当にありがたい」と涙を流す人の姿もありました。

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折りたたみ自転車で効率的に被災地を移動

発災当初、変わり果てた自宅を前に途方に暮れてしまう人々の姿も多く見られましたが、全国のボランティアによって徐々に町は復旧しはじめています。

Civic Forceは、NPOパートナー協働事業の一環として、JOCAの長野県での取り組みをサポートしています。JOCAはこれまで東日本大震災や西日本豪雨などの被災地で災害ボランティアセンターの運営をサポートするとともに、地域のまちづくりの活動を得意とし、今回の台風19号でもそれまでの経験とネットワークを生かして活動しています。NPOパートナー協働事業では、ボランティアが滞在するベースキャンプの運営支援のほか、被災した地域のニーズ把握をより効率的に実現するための自転車導入費用などを支援しています。

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「2018年に本社を長野県に移転後、初の長野県内での災害支援活動ですが、これまでの経験とネットワークを生かしながら、”住民目線”でニーズをくみ上げる視点を大切にしています」。こう語るのは、JOCAの堀田直揮事務局長。JOCAならではの”黒子に徹する支援”を意識しつつ、地域の絆や人のつながりを重視した被災地域の復旧の早期化を図っています。