2014/12/10
ヘリでサマール島の被害状況を確認
12月6日深夜にフィリピン東部に上陸した台風22号は、ゆっくりとした速度で同国を横断し、12月8日、勢力を弱めて首都マニラに接近しました。各地で倒木や洪水などの被害が出ており、27人が亡くなったほか、現時点で約90万人が学校や教会などに避難しています。
甚大な被害を想定し、12月4日にフィリピンへ向かいセブ島で緊急支援の準備を進めていたCivic Force代表理事兼一般社団法人アジアパシフィックアライアンス(A-PAD)CEOの大西健丞率いる緊急支援チーム(A-PAD、Peace Winds、Civic Forceの合同チーム8人と現地の医師1人、災害救助犬2頭)は、8日朝、フィリピンでチャーターしたヘリ2機とセスナ1機で、被災地のサマール島へ入り、被害状況を調査しました。
サマール島北部のカタリマン空港に着陸した大西によれば、「被災地では、かなり木々や家屋が倒れている」とのこと。現地の災害対策本部で、現地政府などと協議し、支援地域などを調整・協議したほか、上空からも被災状況を確認。最適な支援活動として、現在、フィリピンのパートナー団体「CDRC(Citizens' Disaster Response Center)」へのバックアップ活動を続けています。
災害が相次ぐフィリピンにおいて、これまでいち早く緊急支援活動を展開してきたCDRCは、現在、サマール島に職員を派遣し、被害状況を確認。支援先の選定次第、11日からサマール島に向けて輸送を開始し、12日には被害が特に大きかった北部や東部などで配布予定です。
“パッキング”した支援物資の中身は、米25キロ、ムング豆1キロ、2リットル食用油、乾燥魚1キロ、サーディーンの缶詰12缶、スリーピングマット、ブランケット、衛生用品(石鹸3個、歯磨き粉1個、ナプキン1パック、洗濯用洗剤)です。現在、約1,000世帯分に配布できるよう用意しています。
昨年11月に起きた大型台風30号(ハイエン)で、フィリピンは被災者967万人を超える甚大な被害を受けました。復旧もままならないうちに次の大型台風が直撃した地域において、わたしたちは、今回初めて、台風が来る前から被害が予想される地域に入って緊急支援の準備を担うという緊急支援チームを派遣しました。背景には、昨年のフィリピン緊急支援活動において、物資の出荷手続きやフェリー・配布物資を運ぶトラックの調達の遅れ、被災した島内の道路事情の悪化、配給ポイントに行くまでの安全確保の課題など、さまざまな事情によって被災地への物資配布が遅れた経験があります。あの苦い教訓を糧に進める今回の早期派遣は、一人でも多くを救うため、また、一刻も早くニーズを把握し、より多くの人に必要な物資を届けられるよう、今からできる最善の方法です。
パートナー団体CDRCの活動を支えていただくための寄付を募っています。
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詳細情報は、随時アジアパシフィックアライアンス(A-PAD)及びA-PADメンバーであるCivic ForceのHPやfacebook、twitterでお知らせいたします。
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報道関係者の皆さまには、フィリピン台風被害の状況と、その支援活動にご注目いただきたく、何卒よろしくお願い申し上げます。
■昨年11月の台風30号の支援活動に関する詳細はこちらから
http://www.civic-force.org/news/asia-pacific/index_5.php