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被災地を支援する

2018/04/15

【九州北部豪雨】大分で270人が「復興ウォーク」ーひちくボランティアセンター(前編)

「応援してくれた全国の皆さんへ」

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里山の景色がピンクや黄色に色づき始めた3月末、大分県日田市大鶴地区で「復興ウォーキング&春まつり」が開催され、地元住民や全国の観光客ら約270人が参加しました。

日田市は、2017年7月の九州北部豪雨で1300件近くの家屋が浸水や全壊・半壊などの被害を受け、今も自宅に戻れない人々がいます。農地や農業用施設の被害なども甚大で、これまで1万2000人以上のボランティアが泥出しや清掃活動などを通じて地域の復旧・復興を応援してきました。

復興ウォークは、「全国からかけつけてくれた皆さんへの感謝の気持ちを伝えるとともに、ばらばらになってしまった住民の復興への思いを一つにしたい」と、地元の実行委員会によって開催されました。ウォーキングコースには、豪雨の影響で浸水し、今も復旧の目処が立たないJR日田彦線沿いや、国登録有形文化財・井上家住宅なども含まれています。コース上や会場には被災当時の写真が掲示され、自然の猛威や復興の足跡をたどることができます。

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また、スタート・ゴール地点の大明小中学校では、営業を再開した飲食店などが販売ブースを出店。地元の子どもたちによる太鼓や大分県警音楽隊の演奏も行われるなど、大いににぎわいました。

 

「ボランティア活動を通じて人生観が変わった」

東京から参加した大学4年生の村上雅樹さん(写真下)は、「大鶴地区に来るのは今回で2度目」と言います。最初に訪れたのは、2017年11月後半。知人のすすめで、初めて災害ボランティアセンターを通じて被災地の復興支援ボランティアに携わり、家屋や田畑の泥出しなどを手伝いました。その際、甚大な被害状況と復旧・復興の難しさを目の当たりにし、「できるかぎりのことをしたい」と1カ月にわたって大鶴地区に滞在。地域の人々と個々のつながりができたことで、一層大鶴地区への思いが強くなったと言います。

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そんな村上さんには「ボランティア活動を通じて大きな影響を受けた人物がいる」と言います。大鶴地区の復興を担う住民の一人で、「ひちくボランティアセンター」とともに活動する江田泉さんです。

ひちくボランティアセンターは、復興ウォークの開催を支えてきた団体の一つで、Civic Force九州北部豪雨「NPOパートナー協働事業」の連携先でもあります。家屋の泥出しなど地域住民の生活再建をサポートしてきた日田市の災害ボランティセンターが2017年8月に閉所するにあたり、日田市で活動してきたNPOなど10団体が中心となって立ち上がりました。

後編は、ひちくボランティアセンター代表の江田泉さんと松永謙矢さんへのインタビューを紹介します。