2014/08/22
東日本大震災で被災した学生を奨学金と教育プログラムで応援する「夢を応援プロジェクト」。その一環で「夏休み学生向け特別企画~東北の『今』を見つめる体験型研修」を展開しています。今回、8月17~19日に宮城県登米市で実施された「くりこま高原自然学校プログラム」の様子についてご報告します。
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宮城県北東部に位置し、古くから米の名産地として知られる宮城県登米市。ギラギラと照り付ける太陽の下、ヒマワリがあちこちで咲き、遠くからは蝉の鳴き声も聞こえてきます。そんな豊かな自然、田園風景に囲まれた「手のひらに太陽の家」(運営:くりこま高原自然学校)で今回のプログラムは実施されました。
「手のひらに太陽の家プロジェクト」は東日本大震災で被災した子どもたちの支援と被災地の活性化のために2012年7月にオープン。放射線量の高い地域での生活を強いられている子どもたち、その家族を支援することを目的に、これまで約240組、3600名以上の方々を受け入れています。
Civic Forceでは昨年に引き続き、同施設で福島の子どもたちとのふれあい、保護者や施設スタッフとの交流を通じ、「被災地の今」を考えていただくことを目的に、「夢を応援基金」の奨学生を対象に研修プログラムをくりこま高原自然学校と協働で企画しました。プログラムには福島県、岩手県出身の男子大学生2名が参加し、福島県、宮城県から訪れた4家族の滞在をサポートしました。
「一緒に遊ぼう!」
17日、到着した奨学生2名は子どもたちに出迎えられるとあっという間に打ち解けました。子どもたちも2人の手を取り「一緒に遊ぼう!」と元気いっぱい。豊かな自然に囲まれた施設の周囲を散策したり、「みやぎの自然100選 三滝堂(みたきどう)」で水遊びや川に飛び込んだりとのびのびと自然の中で過ごしていました。
また、くりこま高原自然学校の佐々木豊志代表から、太陽光発電や太陽熱給湯を取り入れ、循環型社会の形成に向けた新しい住宅モデルである「手のひらに太陽の家」について学んだほか、子どもたちとその保護者、施設のスタッフと2泊3日の共同生活を過ごす中で、被災地の抱える課題などに理解を深めていました。
最終日には奨学生との別れを惜しみながら、「また会おうね!」と手を振る子どもたちの姿が印象的でした。Civic Forceでは引き続き、「夢を応援プロジェクト」を通じ奨学生の活動をサポートしていきます。以下、今回参加した奨学生のメッセージを紹介します。
「力を与えられる存在に」
今野涼太さん(国際武道大学体育学科2年、福島県浪江町出身)
プログラムに参加するまで、「子どもたちに元気を与えてやるぞ」という奉仕意識が強かったのですが、子どもたちは初対面なのに遊びの輪に入れてくれてとても嬉しかったです。子どもたちから逆に力を与えてもらいました。今回、震災復興として人の役に立ちたいという気持ちで参加しましたが、子どもたちは「生きる力」で溢れていました。次世代の復興の芽は力強く成長していると実感しました。私も復興者の一人として周りに力を与えられる存在になれるよう力強く進んでいきたいと思います。今回の経験を糧に、夢実現のため頑張りたいと思います。
「子どもたち全員が『冒険』を経験」
菅原赳大さん(青森県立保健大学1年、岩手県大船渡市出身)
子どもたちの新しいことに対する貪欲さを学びました。研修初日に佐々木代表から「冒険教育」について教わりました。2日目の川遊びで、高いところからの飛び込みがまさに冒険教育に当てはまっていたと思います。男の子はすぐに飛び込みましたが、女の子たちは少しためらいながらも最後は全員飛び込むことができました。そこにいた子供たち全員が小さな「冒険」をしました。抵抗はしながらも最後は飛び込む子どもの姿から、子どもたちの新しいことに対する強い興味と、貪欲な姿勢を学びました。
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奨学生たちが就学を終えるまで、一緒に支えてください。
■銀行
銀行名 三井住友銀行 青山支店 普通
口座番号 7086642
口座名
公益社団法人Civic Force(コウエキシャダンホウジンシビックフォース)
※「夢を応援プロジェクト」へのご寄付につきましては、同プロジェクトのうち、教育プログラムの実施に使用させていただきます。 奨学金には使用されませんので予めご了承ください。
■クレジットカードからのご寄付
https://bokinchan2.com/civicforce/donation/bokin/page2.php?pm_type=card