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活動報告

被災地を支援する

2019/11/19

【台風19号】9年ぶりの大みこし復活!(NPOパートナー協働事業)

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「大みこし 浜に復活」 

10月21日の岩手日報に、大きなみこしの写真とともに、こんな見出しが載りました。2011年の東日本大震災で甚大な被害を受けた岩手県釜石市は、復興工事の影響で、年に1度ある釜石祭りの巨大みこし「六角型大みこし」が中止されていましたが、この日9年ぶりに復活。「復興の証だ」とたくさんの人が詰めかけました。

でも、実は祭りの1週間ほど前、台風19号が再び釜石市を襲い、一時予定通りの開催が危ぶまれました。釜石まつりでは、同市浜町にある尾崎神社奥宮にまつられている御神体を”御召し舟”でお迎えする曳き舟行事が定番ですが、今回の台風により、奥宮に通じる山道が大きなダメージを受けてしまったのです。

そこで、神社の総代や地元漁師、地域の有志ほか全国からボランティアが集まって急ピッチで泥の撤去や清掃作業を進めました。結果、当初の予定通りお神輿で無事お迎えにいくことができ、釜石祭りは盛況のうちに幕を閉じました。

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「ボランティアに参加した人のなかには東日本大震災で被災した方もいて、『あのときボランティアさんに助けられたから』と駆けつけてくれる人もいました」。こう教えてくれたのは、一般社団法人三陸ひとつなぎ自然学校の伊藤聡さんです。

三陸ひとつなぎ自然学校は、東日本大震災の直後、釜石市鵜住居川流域を拠点に支援活動を開始し、地域内外をつなぐボランティアコーディネートの役割を果たしてきた団体です。その後も遊び場を失った子どもたちの居場所づくりやボランティアツーリズムの推進など、「地域の人々が挑戦し続けられるまちづくり」を目指して活動を続けています。

今回の台風19号では、そんな東日本大震災や2016年の台風10号後の経験やネットワークを生かし、台風当日から家屋の浸水被害を防ぐための地域活動を開始。それでも被害を受けてしまった地域において、発災直後から泥出しや流木の除去、清掃のニーズなどを把握し、全国のボランティアによびかけて復旧支援の取り組みを行っています。発災から15日間でのべ122人のボランティアの現場コーディネートを行い、同時にボランティアに無料で宿泊場所を提供するサービスも継続しています。

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7つの県で河川が氾濫した台風19号の被害は広範囲かつ全国各地に点在し、ボランティアの人出不足が大きな課題となっています。そうしたなか、三陸ひとつなぎ自然学校の活躍などにより、釜石市では発災後間もない時期に多くのボランティアが訪れ、被災した方々を元気づけています。

Civic Forceは、「台風19号NPOパートナー協働事業」の連携先の一つとして、三陸ひとつなぎ自然学校の活動をサポートしています。