2016/06/28
「見てみて!咲いたんだよー」
チーム(Civic Force/A-PAD ジャパン/Peace Winds Japan)が運営するユニットハウス村(益城町)の入居者の女性が、昨日、大きくて真っ白な一輪の花を、抱えるように持って来てくれました。
花の名前は、一晩しか咲かないことで知られる「月下美人」。夕方から咲き始めて夜中に満開になり、朝が明けるころにはしぼんでしまいます。文字通り、月下でのみ純白の花びらが開く、儚く美しい花です。
豪雨が続く熊本の被災地では、地震の影響から地盤がゆるみ、さらなる土砂崩れや洪水などの被害が相次いでいます。また、度重なる雨で思うように外出ができなかったり、雷の大きな音で心臓の弱いペットに負担がかかってしまうなど、ユニットハウスで暮らす入居者の方も不安を募らせています。
こうした中、滅多に見ることができない珍しい「月下美人」は、入居者の皆さんや私たちに元気をくれました。
チームは現在、自宅を失った避難者の方に向けて約80棟のユニットハウスを提供し、同時に全国から寄せられた食料や水、衣料品、日用品、ペットフードなど、避難者の方のニーズに合わせた様々な物資を提供しています。
他方、入居者の中には「いつももらってばかりだからね」と手作りの団子を差し入れしてくれる方もいます。また、周辺地域で実施される炊き出しの予定や地域イベント、助けを必要とする近所の人の情報などを提供してくれる方もいます。
財産を失い日々の生活に追われる中、自分だけでなく他の入居者にとっても有益な情報を届けてくれる方がいることで、私たちチームだけでは気づけないことに気づかされることもあります。
ユニットハウス村の運営は、そうした地元の皆さんの気遣いに支えられながら、少しずつ進化しています。