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活動報告

被災地を支援する

NPOパートナー協働事業

2012/05/09

「もう一度この島で大会を開きたい」―5/27気仙沼大島ランフェスタ開催

移り変わる被災地のニーズに対応するため、2011年4月から続けてきたCivic ForceのNPOパートナー協働事業。長期的な視点を持って地域のコミュニティ再生や新しいまちづくりを支援する第3期では、復興に向けた地元の人々の主体的な動きをサポートする目的で、2012年5月27日にマラソン大会を開催する「気仙沼大島ランフェスタ実行委員会」との協働事業を実施しています。

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resize2012-05-01@Ohshima.jpg「大会まであと1カ月を切りました。皆さん一丸となって大会を成功させましょう」――2012年5月上旬、つばきと桜が同時に見頃となる宮城県気仙沼市の離島「大島」で、第5回目の実行委員会が開催されました。参加したのは、島の婦人会や自治会、観光協会など地元メンバーで構成される気仙沼大島ランフェスタ実行委員会の委員約15人。この日は、事務局の進捗報告と、大会までの各種役割について確認するための協議が実施されました。

2012年5月27日の「気仙沼大島ランフェスタ」開催に向けて、そろそろ大詰めの時期を迎えます。

「気仙沼大島ランフェスタ」は、東日本大震災で甚大な被害を受けた大島の人々によって発案された、震災後初の大島でのマラソンイベント。大島では、島の伝統行事として1983年から毎年、つばきの花が咲く4月頃に「気仙沼大島つばきマラソン」を実施してきました。しかし、2011 年4 月 に予定していた29 回目の大会は、震災の影響でコースが崩壊し、開催を断念せざるをえませんでした。

島の人々は、震災後、Civic Force を含む全国からの支援団体やボランティアとともに、復興に取り組んできましたが、そうした中、「もう一度、この島で大会を開きたい」「支援団体やボランティアに頼ってばかりでなく、自分たちで力を合わせて島の復興のきっかけをつくらなければ」「緑に囲まれた島の美しさを全国の人に知ってもらいたい」といった声が聞かれるようになりました。そこで、震災直後から大島の復興支援に取り組んできたCivic Force は、島の人々が主体となって実施するこの「ランフェスタ」を、復興支援イベントとして成功させるため、主体になるランフェスタ実行委員会の立ち上げや運営、各種調整などのサポートを行ってきました。

また、一口に「大会開催」と言っても、大会に向けて準備すべきことは膨大にあります。特に今回の大会は、震災で大きな被害を受けた大島の住民が自ら企画、開催する新たな試みでありであり、復興の象徴として島内外の人により広く知ってもらい、被災地の長期的な復興のために来年以降につなげることが不可欠です。そこで、Civic Force はマラソン大会の運営経験豊富な企業をはじめ多くの個人・団体に協力を呼びかけ、開催実現に向けた準備を急ピッチで進めてきました。

運営の中心は、実行委員会の実行機関として設けられた事務局で、主要メンバーはほぼ毎日、打ち合わせを重ねています。「タスク管理表」に基づき、これまでにコースレイアウトや給水所、避難経路の設定、ウェブサイトの立ち上げ、ランナーのエントリー受付、気仙沼市役所及び警察署からの道路許可取付、メディアや参加者に向けた広報活動、関係者への後援依頼など多岐にわたる活動を展開してきました。

resizeRunfestaDSC04098.jpg今回の会議では、当日のイベントや出店、車両・宿の手配など参加者を快くおもてなすための“タスク”を確認。具体的には、島の観光協会が島内統括を、漁師の集まりである海友会や婦人会が出店管理や参加者のおもてなしを、自治会が給水の協力を、安全協会や防犯協会がコース誘導を、車両協力・宿の手配は観光協会、といった具合に各種役割が分担されています。

事務局メンバーの一人で、宮城陸上協会会員としてつばきマラソンに携わっていた酒井さんは、「市が主催していたつばきマラソンのとき以上に島民一人一人の役割は大きいが、今こそふんばりどき」と意気込んでいます。また、事務局には、「走ることで、被災地応援のための“接点”を見つけることができた」「震災後、がれき撤去のボランティアとして大島を訪れた。再び訪れる機会として大会を楽しみにしている」など、全国の参加者から多数の応援メッセージが寄せられています。

気仙沼大島ランフェスタは、地元で運営に携わる人、外から大会に協力する人、参加者として復興支援に力を届けたいという人、それぞれの思いが結集してこそ実現する大会です。「観光と漁業の島」を再び取り戻すために、ランフェスタへの直接参加はもちろんのこと、これまで支援いただいてきた全国の皆さまに復興に向かう島の様子をご覧いただきたいと思っています。

Civic Forceは今後も地元の人々の主体的な復興の動きをサポートしていきます。

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※大島におけるCivic Force のこれまでの支援活動については下記をご参照ください

「大型カーフェリー就航事業」http://www.civic-force.org/emergency/higashinihon/ferry/

「社員ボランティア派遣事業」http://www.civic-force.org/emergency/higashinihon/volunteer/