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活動報告

アジアに展開する

2012/05/24

インドネシアで準備会合を実施

震災の経験から何を学び、何を共有していくのか――近年、世界中で大規模な自然災害が頻発する中、Civic Forceは、2009年から今後も起こりうるアジア太平洋地域の災害において、「少しでも早く、一人でも多く救う」ための即応体制づくりに向けて準備を進めてきました。

今回は、2012年5月15、16日にインドネシアで開催されたアジア太平洋災害支援プラットフォームの設立準備会合の内容と今後の展開についてお伝えするとともに、2012年度の笹川平和財団からの助成金決定についてご報告します。

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地震や津波、火山噴火などの自然災害が多発するインドネシア。ジャワ島中部南岸に位置するジョグジャカルタ市において、2012年5月15日、16日、日本、インドネシア、フィリピン、韓国、スリランカの災害支援ナショナルプラットフォーム(一部設置中)代表者が集まり、アジア太平洋災害支援プラットフォーム(Asia Pacific Platform for Disaster Response:APPDR)の設立に正式合意しました。また、この発足について、同ジョグジャカルタ市で2012年10月22日~25日に開催される第5回アジア閣僚級防災会合(5th AMCDRR)で、正式登録企画として発表することを確認しました。AMCDRRは、災害のリスクに備えるため、各国の持つ技術や経験を共有し防災の取り組みを強化する目的で毎年実施されており、昨年韓国で開催された第4回会合では、53カ国の閣僚、国際機関、NGOなど900人以上が参加しました。

このAMCDRRの場で、「アジア太平洋災害支援プラットフォーム」設立を発表し、アジア各国の緊急災害時に、同プラットフォームを通じて行政や企業、NGO、メディアなどが連携し、企業や一般からの支援金や政府支援資金を迅速に被災地へ届けられる体制づくりを開始します。日本では、外務省、経団連、市民、メディアなどが参画する「ジャパン・プラットフォーム」において日本のNGOが海外での緊急支援時に出動する機能が確立されていますが、今日時点で、アジア各国において、こうした資金・支援調整を包括的に扱えるプラットフォームは存在していません。そこで、資金・情報を共有し相互支援が可能となるプラットフォームを各国に設置してアジア大洋州の災害時の円滑な緊急支援と防災力の強化を目指すことが「アジア太平洋災害支援プラットフォーム」の狙いです。

今回の準備会合では、各国ナショナルプラットフォームの構築状況を確認するとともに、このプラットフォームの名称の決定、2011年9月の国際会議で合意された事項に基づき、地域共同プラットフォームの業務体制や財源獲得、業務内容、事務局設置国などについて決定しました。インドネシアのナショナルプラットフォームの代表であるファイザル氏(Faisal Djalal)は、「ひとりでも多くの命を守るためには、日ごろからの防災力の強化と災害時の即座の行動が必要。地域のNGOが主体となって能力を発揮すること、そして、アジア域内で支援をし合えるしくみこそが、今求められている」と話していました。

本準備会合での合意形成後、他の周辺国にも幅広く参加を呼び掛けています。

また、2009年から始まったアジア太平洋災害支援プラットフォーム構想は、笹川平和財団からの助成金によって支えられており、2012年度も継続して、同財団からの助成が決定しましたので、ご報告いたします。