「今まで経験したなかで、これほど悲惨な現場はなく、こんなに難しいオペレーションはない」
――台風30号で特に甚大な被害を受けたフィリピン・サマール島とレイテ島で、発災直後から現地調査を続けているカルロス パドリナ(Carlos Padorina)氏。フィリピン最大の災害支援団体「CDRC(Citizens' Disaster Response Center)」の事務局次長である彼によれば、「被災地の状況は、誤解を恐れずにいうなら、まるでアメリカのテレビドラマ『The Walkind Dead』のような光景だった。被災地での配布サービスが機能できていない」と言います。
道路が寸断されたことで未だヘリコプターでしかアクセスできない孤立地域が生まれ、このような地域では、安全な飲み水すら確保できないほか、亡くなった方々の遺体を搬送できず、衛生状態も悪化しています。被災者のなかには被災地で支援物資の到着を待っていても届かないと判断し、被災地の外へ出ていこうとする人々もいます。
「セブ島から被災地に渡る船便は、乗船代が通常の倍ほどに跳ね上がっている上、ツテや賄賂がないと永遠に待たされてしまう」とカルロス氏。また、被災地では電気が復旧していないこともあり、物資配布の活動は日が暮れる前までが限界、と話しています。
こうした中、CDRCの地域支部の一つである
レイテ開発センター(LCDE)のスタッフたちは、自らも被災し、住む家もない過酷な環境の中で、被災者の支援に当たっています。
甚大な被害に対し、災害対応の経験豊富なCDRCやLCDEのスタッフでさえも、錯綜したなかでオペレーションに悪戦苦闘しています。
発災以前からCDRCとともに災害対応の連携協力をしてきたCivic Forceは、彼らの活動をサポートし、少しでも多くの物資を被災地に届けるため、11日から寄付指定口座を開設。13日には、静岡県袋井市の倉庫に備蓄しているエマージェンシーテント(緊急避難用テント、最大10人収容可能)960張をセブ島に輸送したほか、15日に日本からスタッフ2人を派遣し、米や乾燥魚、水質浄化剤、毛布が入った支援物資のパッケージ(1世帯6人あたり1週間相当)をレイテ島の約1900世帯に届けるための準備を進めています。
長期化が予想されるフィリピンの台風被害に対し、皆様からのご寄付をお待ちしております。
(写真下=カルロス氏)
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