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2011/05/06

5月5日(木)「自宅の片づけがある」一次避難所に残る方々

5/5はこどもの日。いたるところでこいのぼりが泳いでいる様子を目にしました(動画にまとめましたので、こちらご覧ください)。

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5/5のCivic Forceは、気仙沼市や南三陸町内の避難所をまわり、避難所の状況や支援ニーズなどを確認しました。また、南三陸町における今後の物資ニーズに関しても担当者と協議を行い、今後の物資提供の方向性を確認しました。また、建設資材等を管理する倉庫の整備も行いました。大島では、トラック定期便にのった物資の受け渡しのほか、大島において災害対策関係者との協議、大島を来訪している各種調査団への対応などをしました。

 

その大島では、気仙沼市の中ではいち早く二次避難所への移動が始まりました。地元メディア三陸新報によれば、市が借り上げた旅館などに59世帯176人が移った一方で、島内2箇所の避難所の一つ、大島小学校には5世帯8人が、もう1ヵ所の大島開発総合センターには、11世帯25人が残ることになりました。「避難所から近い自宅の片づけをする」などの理由です。大島小学校に避難している方々は、近日中に大島開発総合センターに移動して、避難生活を続ける予定です。

 

大島には、大島中学校の校庭に36戸が4月29日に着工され、大島国民休暇村の広場に25戸が5月6日に着工されます。合計61戸が島内2ヵ所に建設され、それぞれ5月末から6月上旬にかけて入居が始まる予定です。しかしながら、一次避難所に残りながら、自宅の片付けや修復作業をしたい、とのニーズは、過去の災害でも強くあり、集団の仮設住宅とは別に、自宅敷地内に仮の住居を提供する必要があると考えています。Civic Forceでは、災害対策本部等と協議しながら、その提供方法や時期を調整しています。また、必要な地域の個人宅に自治体を通して貸与できるよう、大量のテントを調達しているところです。

 

ところで、宮城県の調査によれば、気仙沼市から南三陸町の海岸線で、1,398隻の船舶が陸に打ち上げられたことが発表されました。気仙沼市から山元町までの海岸線に、合計3,156隻が打ち上げられ、そのうち45%が漁船、22%がプレジャーボートでした。再利用が可能なのは打ち上げられた船舶のうち34%、修繕すれば可能な35%とあわせて、69%が利用可能、との判断です。

一方、時事通信によれば、南三陸町の県漁協志津川支所が、正組合員に漁業を続ける意思をたずねたところ、413人のうちおよそ81%にあたる335人が「ある」と回答したそうです。この支所では100隻程度が操業できる見込みで、秋までの再開を目指す、との報道でした。

南三陸町の漁業は、昨年のチリ津波からのダメージはまだ回復しきっておらず、補償金も震災後に受給されたばかりです。Civic Forceが調査している中でも、養殖業を再開しても、当面は収入につながる収穫が期待できないこともあり、漁業の再開に躊躇する声もあります。特に小規模漁師は、自らのリスクで再開することができない状況です。

Civic Forceでは、気仙沼市唐桑地区の団体と連携して、漁業再開にむけた基盤整備をお手伝いし始めています(後日、別途発表する予定です)。また、漁協等の関係者との協議も引き続き行い、支援策を検討します。