災害支援のプロフェッショナル Civic Force(シビックフォース)

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2011/05/07

5月6日(金)55日目の2次避難

Civic Forceは、大型連休中も、スタッフの休暇を組み合わせながらも活動を続けています。5/6は、いつも通り大島へのトラック定期便による物資の受け渡し等の作業と、手作りお風呂の運用を手伝い、引き継ぐ作業を、歌津と韮の浜(下記写真)で行いました。

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南三陸町では、集団2次避難第3陣の移動がありました。

5/5までに大きな被害を免れた町内の宿泊施設4ヵ所に約500人の方が移動しました。これで5/3の第2陣と併せて集団2次避難が終了し、合計で約800人のかたがたが体育館等の一次避難所から宿泊施設に移動しました。大震災の発生後、55日目のことでした。ただ、宿泊施設も水道が復旧していないため、風呂は週に1回程度、トイレは仮設を利用する環境です。食事は日に3回宿泊施設が提供します。集団避難をされた方は、町内外を含めてこれで約1,300人です。

この集団避難によって、町内の避難所の集約が始まります。一時は1,500人が避難していたベイサイドアリーナは、5/5時点で196人が生活し、600人近くが避難していた志津川小学校は86人にまで減少しました。この方々は志津川中学校や入谷小学校、志津川高校等の避難所に移動することになっています。

併せてこの日は仮設住宅の第3回抽選会がありました。歌津地区の募集戸数266戸に対して469世帯、志津川地区の58戸に対して867戸の申し込みがありました。

 

そのほか、ここでは被災状況をお伝えします。

5/6は宮城県から公共土木施設に関する被害状況(更新版)と今後の復旧にむけた工程表が発表されました。それによれば、宮城県内の道路や橋梁、河川やダム、海岸、港湾や下水道などの公共土木施設のうち、3,373ヵ所が被害を受け、その概算被害額は4,683億円にのぼります。応急工事に続き、まちづくりの作業と連携しながら、今後5年間で復旧作業を完成させる計画です。道路に関しては、宮城県内の49ヵ所で全面通行止めが続き、片側交互通行の箇所を合わせると、130ヵ所が通行規制中です。このうち6割を6月末までに規制を解除し、9割を年内に解除する計画を立てています。橋梁も17ヵ所が被災し、うち新北上大橋など4ヵ所がいまも通行できず、年内に仮橋梁をかけ通行可能にする予定です。港湾については、仙台塩釜港(塩釜港区)、気仙沼港、女川港で全ての岸壁が応急復旧しているほか、仙台塩釜港(仙台港区)と石巻港で、それぞれ71%、76%の復旧率です。

 

さらに、5/6の宮城県農林水産部の発表によれば、農林水産関係の被害総額は、約9,372億円(うち津波被害額は約9,162億円)と算出されています。内訳は、農業関連が約4,740億円、水産業関連が約3,935億円、林業関連が約564億円、畜産業関連が約45億円です。漁業の復興にあたっては、最重要漁港(気仙沼、石巻、塩釜、女川、南三陸町志津川)には、冷蔵・冷凍施設や水産加工などの関連作業を含めた一体的な機能の集約をするほか、拠点漁港も選定して集中的に整備する計画です。

 

ところで、大型連休中に、宮城県内の被災地で活動をしたボランティアが、4月29日から5月4日までで、延べ3万741人にのぼる集計が、県災害ボランティアセンターから発表されています。1日平均で約5,100人で、これは連休前のほぼ倍にあたります。たくさんの方が被災地に駆けつけ、個人宅の泥かきや片づけ、思い出の品の仕分け等をされたようです。