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活動報告

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その他

2011/06/01

5月31日(火)悪化させない医療サービス

高齢の方々の健康状態は悪化している懸念があります。

今回の震災では、高齢者の方を中心に、血圧や血糖値の上昇が見られました。これまで仕事で活発に動いていた方も、避難所生活での慢性的な運動不足や余震、集団生活によるストレスなどで歩けなくなったり、寝たきりになる方がでています。

一方で市町の病院サービスは限定的です。たとえば町全体が大きな被害を受けた南三陸町の中核病院・公立志津川病院は、4月18日にプレハブの仮設診療所をベイサイドアリーナ近くに設けました。入院施設は、6/1から登米市よねやま診療所で39床確保したことを発表しましたが、依然として地域医療を支えるにはまだまだベッドと医療従事者の数は足りていません。

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(ベイサイドアリーナ近くの仮設診療所。イスラエルの緊急医療チームが使っていた施設を引き継ぐ)

仮設診療所はプレハブで断熱性が低く、夏場には暑くて常駐できる環境ではない可能性があります。そのほか、歌津地区で民間病院が1つ再開していますが、受け入れ人数をこえています。救急患者はヘリや救急車で搬送していますが、特に登米市の病院に陸路で搬送する際には、渋滞に巻き込まれることも多々あるのが現状です。

Civic Forceでは、既にNPO愛知ネット(愛知県安城市)との協働事業として、岩手県大船渡市へ臨床心理士を派遣し、心のケアを行っています。その他、陸前高田市や気仙沼市にて看護士の常駐事業も間もなく発表させていただく予定です。今後も、専門性のある団体と一緒に支援活動に取り組むパートナー協働事業を通じて、短・中期的な医療ニーズを支援していきます。

なお、Civic Forceでは、宮城県南三陸町に設営してきた6ヵ所のお風呂の運営を、地元の皆さんに引き継ぐ作業をしています。簡単に給湯できるような設備的な改良や、臨時採用した地元の皆さんによる給水車の運用などを続けています。たとえば、荒砥は砂浜に山林が迫りくるような地形で仮設住宅の設置ができない地域です。近くの袖浜漁港では漁の再開にむけて動きがあるなか、お風呂のニーズは長期化する見通しです。 

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(公立志津川病院の現在。津波被害の爪痕がいまだに残る)