2011年3月11日の東日本大震災発生から1年以上が経過しました。
Civic Forceは、発災直後から被災地に入り、以来今日まで刻一刻と変わる被災地の状況に対応すべく、様々な事業を展開してきました。また、事業実施に当たっては、各事業が的確に実施されているか、進捗状況について確認するよう努めています。
今回は、耐震型の可動式居住空間として被災地にトレーラー/コンテナハウスを貸与する「多目的・稼働型拠点提供事業」の現状について、2回にわたって報告します。
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【トレーラーハウス】20台
トレーラーハウスは、全長10メートル程度の被牽引車で、キッチンや冷蔵庫、ベッドなどを完備した耐震型の可動式居住空間です。1台で3~4人程度が生活でき、耐用年数は約20年。自由に私有地に駐車することで、幅広い利用対象者や用途を想定できます。Civic Forceは、行政だけではまかなえないニーズに応えるべく、2011年6月からトレーラーやコンテナハウスといった仮居住空間の代替案を提示しました。
具体的には、寄付金から20台を一括購入し、被災した自治体や災害対策本部、支援活動にあたるNPOなどに無償貸与して、震災後毎日のように日夜支援業務にあたっているボランティアや支援関係者、医療関係者の宿泊所や休憩スペースとして活用されてきました。また、現在は、以下の設置場所・用途で利用されています。
・気仙沼(本土)4台:
<内訳> 気仙沼高校1台(ヨット部の部室として活用)、気仙沼向洋高校1台(ヨット部の部室として活用)、宮北バス・伊藤工業1台(被災住民の臨時宿泊所・休憩所として活用)、NPO「地域再生プロジェクト」1台(Civic ForceのNPOパートナー協働事業として実施するカーシェアリング事業の事務所として活用)
・気仙沼(大島)10台:
<内訳> 大島復興チームおばか隊9台(Civic Forceの「社員ボランティア派遣事業」の機材倉庫として1台活用、ボランティアの宿泊所兼休憩所として6台活用、島外でニーズが確認されたため2台は移転準備中)、大島島民居住地1台(心身の病気を抱える島民の一時避難所・個室空間として活用)
・南三陸町6台:
<内訳> 南三陸町役場4台(志津川診療所の医師・看護師など医療関係者の休憩所として2台活用、ボランティアの宿泊所として2台活用)、みやぎジョネット1台(南三陸町の女性向け職業訓練講習会場として利用)、戸倉復興支援団1台(戸倉地区被災住民の集会所として利用)
(トレーラーハウス)
【コンテナハウス】20台
40フィートコンテナと呼ばれるコンテナハウスは、全長12メートル、幅2.5メートル、高さ2.5メートルのコンテナを住居用に加工したもので、キッチンやテーブル、ベッドなどを完備しており、当初は宮城県気仙沼市大島に20戸お届けしました。主にデイケアセンターや仮設住宅における公民館、また公共スポーツ施設における更衣室などとして活用されており、現在は、下記の場所・用途で活用されています。
・気仙沼(大島)19台:
<内訳> ふれあい広場19台(大島中学校の野球部・サッカー部の部室として1台活用、図書館として1台活用、支援物資の備蓄倉庫として17台活用、うち3台は移動準備中―気仙沼市内でニーズがあった2台を大沢地区、1台をCivic ForceのNPOパートナー聖敬会に貸与準備中)
・気仙沼(鹿折地区)1台:
<内訳> 鹿折復幸商店会1台(商店会の事務所として利用)
(コンテナハウス)
次回は、利用者の声を交えながら、具体的な利用状況についてお知らせさせていただきます。
なお、これまでの「多目的・稼働型拠点提供事業」については下記をご覧ください。
http://www.civic-force.org/emergency/higashinihon/shelter/