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活動報告

被災地を支援する

多目的・稼働型拠点提供事業

2011/04/26

4月25日(月)長引く避難所、遠のく仮設住宅の間を埋める選択肢

東日本大震災の発生から1か月半以上が経過し、一部の地域で応急仮設住宅への入居がようやく始まっています。しかし依然として13万人をこえるかたが学校や公共施設などのいわゆる「一次避難所」での集団生活をしています。

この一次避難所においては、栄養不足やプライバシーの問題等で心身の疲労がピークを迎えつつあるほか、感染症が広がりつつあるなど、健康・衛生面の問題が深刻になっています。

しかしながら、仮設住宅の建築には、まとまった用地と建設のための人手が必要ですが、リアス式海岸特有の地形特性や、浸水地域を除外する安全を優先した用地選定により仮設住宅の入居を希望しない漁業関係者が多いなどの問題で、仮設住宅建設のスピードはあがりません。

夏から秋とも言われる仮設住宅に移住するまで避難所で集団生活をするわけにはいきません。仮設住宅の建設まで、避難所と仮設住宅の間を埋める、新しい選択肢が必要、との思いで、Civic Forceではさまざまな検討と調査、調整を重ねてきています。

具体的には、アメリカから住居型のトレーラー車であるトレーラーハウスや、コンテナを住宅利用するコンテナハウスの試験導入を進めています。20台ずつ確保し、5月末以降に宮城県内に試験的に設置・利用できるよう、関係者と調整をしています。また、避難所でのプライバシーを確保するための特殊な災害用パーテーションを一定数確保し、試用する段階です。

(写真:南三陸町のベイサイドアリーナにCivic Forceがモデル設営を行っているトレーラーハウス)

外観.png

そのような中、4/25は、この「1.5次避難所」のあり方に関する記者勉強会を東京にて開催いたしました。公共施設での集団避難所を一次と呼び、仮設住宅を二次避難所、と称しますが、Civic Forceの提案は、その間を埋めるものと考えています。主要メディアの記者とともに「1.5次」の必要性を議論し、媒体を通して広く問題提起いただけるよう情報提供しました。その際の参考資料が下記です。仮設住宅の現況と代替案を記しています。ご関心のある方は、どうぞご一読ください。

(勉強会配布資料)応急仮設住宅に関する参考資料.pdf

その他、本日のトラック定期便は、フルーツジュースの詰め合わせ、干しブドウなどのビタミンや食物繊維が摂取できる食料などを気仙沼まで4トントラックで輸送し、そこから小型輸送船に積み替えて大島にお届けしました。

宮城県が県内の332か所の避難所を調査したところ、全体的にカロリーとビタミンの摂取不足であることが発表されています。Civic Forceではこれまでも栄養士さんからの助言を受けて、栄養のバランスに配慮した食料をお届けしてきましたが、引き続き、避難所での食環境の改善に向けて、必要な食料を適宜お届けしていきます。