2011/05/10
5/9のトラック定期便は、カーフェリーで海を渡り、気仙沼・大島にウエットティッシュ、シャンプー、リンス、マスクなどの日用品や衛生用品とともに、飲料水をお届けしました。島の災害対策本部の方にヒアリングしたところ、大島では水道は85%が復旧しました。しかし、断続的に発生している余震などの影響により、再び本土とのライフラインが途切れた時に備えるため、島では飲料水や保存食を確保するように努めています。
水の問題は、Civic Forceがお風呂事業を行っている南三陸町でも直面しています。
南三陸町内の浄水場(取水場)の多くは津波により流失したため給水不能の状態となっており、震災当日から、町内全域約5,700件で断水状態となっています。
現在は、隣の登米市から提供される上水を、他県からの応援分も合わせて約11台の給水車が町内の断水地域全体に給水を行っています。給水車による給水は非常に貴重で、主に飲料水として利用されていますが、徹底した節水を町では呼び掛けています。
水道復旧の見通しについて5/9に町の担当者に伺ったところ、水道の復旧には、「水源の確保」、「各配水池に向けた送水管の点検及び建設」、「配水管の点検及び建設」と、大きく分けて三段階にわたる工程を要し、2~3か月後の送水開始を目指して作業を現在続けているそうです。しかし、水源の地下水の塩分濃度が高すぎること、また、地中の配管の検査に時間がかかり破損箇所の修理にはどれくらいの時間を要するのか分からないことから、現段階できちんとした見通しが立てられない状況にあるとのことでした。
また、今後は仮設住宅の設置に伴い、給水量の大幅な増加が必要となるため、仮設住宅専用に町では給水車を6台増車することを予定しているそうです。
このような中、南三陸町内に6か所あるCivic Forceの手作りお風呂では、お風呂用の水をどのように確保するのかが重要な課題となっています。
手作りお風呂の中には、自衛隊から数日ごとに給水をいただいている箇所もありますが、自力で水を確保しなければならないお風呂もあります。
例えば、荒砥地区のお風呂は、近くに住む被災者のボランティアの方々が、軽トラックで1日に400ℓを6回、近くの川へ水を汲みに行っています。
また、田の浦地区のシャワーユニットは、近くに井戸がありますが十分に取水できないため、入浴者が各自40ℓの水を持参するという自主ルールを決めて、運用しています。入浴者は、川で水を汲んできたり、配給された飲用の水を持ってきて、シャワーを利用しています。
利用者に過大な負担をかけずに、今後も継続的にお風呂を利用していただけるように、Civic Forceではお風呂用の水を確保する方法を現在検討しているところです。